JA1NVLの細々日記

私は、1200MHz帯でWIRES-Xのノード機や音声デジピーター用にTM-833を使用しています。
144/430MHz帯でしたら、新しい無線機なら無配線、追加オプション無しで、そのままトーンスケルチと併用して運用する事が可能ですが…。
皆さん、ご承知のように、現状では1200MHzの無線機は殆どありません。

TM-833は中古市場やヤフオクでも高値で取引されていますが、たまたま運良く入手されたのなら、ぜひ1200MHz帯でWIRES-Xのノード機や音声デジピーターを開局される事をお奨めしたいのですが…。



1200MHzなら、トーンスケルチ無しでも殆ど大丈夫かもしれませんが…。
やはり、トーンスケルチがあった方が安心しますが、現状ではかなりハードルが高いのは確か。

1. TM-833の新品はまず入手不可、他に殆ど新品はなし
2. トーンスケルチ運用には、TSU-8が必要（入手困難）
3. 中古は大抵ジャンク品、しかも高価
4. DATA端子/MIC端子のスケルチ信号はTSQと連動しない
5. DATA端子/MIC端子の受信音は高音が強調されている

現状では無線機が無い上に高価、更に無線機の蓋を開けて弄ったりするとなると、もう最初から嫌になっちゃいます。

さて、先日、音声デジピーターをTM-833に接続した時に、やはりトーンスケルチと連動した方がいいなぁ、と思いました。
そこで、以前、あるOMさんにやって頂いた事を、今回は私なりに考えてみます。
まず、TM-833+TSU-8が必須です。

例のスケルチ信号取り出しについては、JQ1YDAさんのこちらの過去ログを参照にしてください。
TM-733でも同じ事が言えますが、144/430MHz帯の場合は、他の新しい無線機を用意した方が断然良いですから…。


私が自分でこの基盤を取り出すまで、最低でも半日以上は掛かります！　印を付けたところからTSQ信号を取り出すんですね

いつも申し上げる事なのですが…。
私はこーゆーの、苦手ですが、私の弟は正反対で得意です！



先日、無線以外のお友達の言葉と、無線仲間のお友達の言葉を思い出しました。

“幼少の頃、プラモデルを組み立てる事が出来なかった。
親戚の叔父に、秋葉原の電子部品がいっぱい売っているところに連れて行ってもらったが…全然面白くなかったし、サッパリ分からなかった”

たまにお会いすると、そんな話で盛り上がってガハハガハハ笑うのです。
私も同じ…。
でも、そんな彼は月にン十万(?)とか稼ぐ、普通の人がちょっと出来ない、電気関係とは全く別のスゴイ仕事をされているんですね。
 

えっ!?　こ〜んな細かいところに線を繋げる？　私がやると、きっと、こんな感じに壊すなぁ〜（大汗）

後は私のあるフレンド局。
あるハンディ機のチップダイオードを基盤から取り外したいのですが…。
最近の機種は部品が本当に小さく、半田鏝で外すのは至難の技。


最初、ここからTSQ信号を取り出せるのを発見された方は、ホント凄いですね！

まぁ、今回のケースではそのチップダイオードの効力を失くしたいが為に、取り除きたいのですが、いかんせん、小型のハンディ機の基盤から、細かい部品を半田鏝で綺麗に取るのは大変なので…。

そのまま半田鏝をしばらく当てて、チップダイオード自体を焼いてしまったとか。
…なるほど、そのように“壊す”事なら、私も得意ですから。


ウチで今、1200MHz帯のWIRES-X、音声デジピーターで稼働しているTM-833は、こうしてTSQ信号を取り出して、HRI-200に入力しています（VDR-100はトーンスケルチ内蔵）


TM-833でトーンスケルチ運用を行うには、CTCSSユニットが必要。ヤフオクでは定価以上の値が付いているなんて…

さて…。
取り出したスケルチ信号。
TM-833の場合、ただ取り出せばいい訳ではなくて、

• スケルチが閉じている→約5V
• スケルチが開いている→約0V

更に、TM-833の電源を入れた時に、一度、トーンが乗った電波を受信させて、やっとトーンスケルチと連動する、と面倒です。
つまり、停電で電源が落ちて、復旧した時はそのままですと、データ信号が出っぱなしになってしまって、WIRES-II時代の時は、私も大きなルームに無変調を流してしまった事がありました。

では、この反転されているスケルチ信号。
TM-833には“逆トーンスケルチ”機能はありませんから、そのままでは行けないので、

これをトランジスターとかを使って反転させた“スケルチ信号”を、音声デジピーター装置やHRI-200へ送る事が出来ればいいのかな
 
以前、WIRES-II時代に作って頂いた、74LS14を使ったもの。
5Vの電源が用意できて、TM-833から取り出したスケルチ信号を、74LS14で反転させて、それを、スケルチ信号と利用すればいいだけなのですが…。



メモ書き程度で、ちょっと回路図（って言えない）っぽく書いてみました。


電気にお詳しい方や、私の弟に見せると文句を言われそうな図ですが…。
あ、多分これ、どこか間違っているかもしれません。


例え、無事にトーンスケルチ運用が出来るようになっても…。
まだ課題があるんです！

TM-833の場合、DATA端子やMIC端子から取り出した音声は、高音が強調されています。
これで使えない訳ではありませんが、やはり耳障り。

音声デジピーターのスピーカー入力に、0.1uFセラミックコンデンサーと可変抵抗（5KΩ）で高音カットフィルターを入れればいいのですが…。

面倒くさい…。



TM-833でトーンスケルチを使ったスケルチ信号が取り出せる事は、ADS-SR1でも有用なので、冒頭の4、5について、「もっと簡単に出来た（出来る）よ〜」「他にもっと良い方法があるよ〜」と、“優しく”教えて頂ける方がいらっしゃったら嬉しいです。


WIRES-II時代に作って頂いた、TM-833とHRI-100の間に入れていた高音カットフィルター。これを音声デジピーターに応用しようかな、と…